捕獲をお休みしたい
捕獲をしばらくお休みすると決まると、ほっとする。
ボランティアさんとランチをとりながら、今後の計画について話す。
「捕獲は8月からにします。
8月になったら捕獲器をまた貸していただけますか。
「わかりました。…でも、子猫けっこう小さかったですよね。
600gなかった子の兄弟ですよね。」
「子猫は保護したい気持ちもあるけど、預りさんの宛もなく、お金も見当がついてなくて、無責任かなと…」
「…そうですね。そうですよね。…えーと、でも子猫死んじゃうかも…」
「本当にかわいそうですよ。こんなこと言うの辛いんですよ私も。でも、
ここで休んで、8月には絶対やると決めているんで」
「…そう、そう、お金も絶対大変ですよね。わかります。
うーん、でも、子猫どうしましょうか。」
!
無限ループ。
穏やかだが、諦めきれないボランティアさん。
もう、この際、子猫が死んでもしょうがない、と思ってしまう私は冷たい人間なのだろうか。
「8月にやります。子猫が大きくなってから8月に一斉に捕獲&リターンします。」
と言って別れる。
ボランティアさんは猫の命第1主義。
わたしは、地域の状況第1主義。
猫が一番じゃないのだ。
ボランティアさんは、猫のための保護捕獲が第一。
私は、人間のための猫の保護捕獲が第一。
猫の知識のない私たちは、ボランティアさんに教えてもらってここまで、やることができた。
あと少しなんだけど。
少し話がかみ合わないが、いたしかたない。
振り切るようにとぼとぼ帰ると、家の前では、猫が右往左往している。
本当に猫が多い。
やりきれない気持ちになりながらも、
ボランティアさんの本部(最初に相談した方)にも報告しようとメールする。
「こんばんは。
先日はお会いできて嬉しかったです。
ボランティアさんのバワフルさに助けられています^_^。
現状のご報告と書類のお願いです。
■いま、子猫8匹捕獲。4匹町内引き取り、4匹ボランティアさん預り。
引き取り料金として、1匹、1ヶ月6000円お支払い済みです。みなさんのご負担にならないよう、お預かりさんが無事に見つかることを祈っています。
■大人ネコ1匹手術&リリース済み
大人ネコ1匹入院中&手術&金曜日午後引き取り&リリース
■おそらく、あと子猫が4匹、大人猫が4匹ほどいます。
いったん、捕獲はストップします。私達の体力と金銭ではここが限界と全員で判断しました。ご理解ください。
8月20日過ぎに残りのネコの捕獲を開始し、全部リリースします。
ボランティアさんにもお伝え済みですが、改めてご報告いたします。
子猫の里親が見つかるよう頑張ります(ΦωΦ)し、ご協力をお願いします。
それでは、とりいそぎご報告まで。」
と、返事が来た。
「8月20日からの捕獲再開とのことですが、恐らく1ヶ月先では子猫がまだ手術できるサイズではない+母猫達が妊娠する可能性が出てくるため、あまり得策ではないと思います。
猫は授乳しながら妊娠するという驚異の繁殖力持ちなので、油断は禁物です。
それに加えて、聞いちゃったら放っておけないのが当会で、恐らくボランティアさんから明日捕獲すると連絡が入ると思います。
町内がそろそろ資金的に負担になっているだろうことは容易に予想がつきます。なので、残りの子猫4匹に関しては、大人になったときかかるTNR医療費10000円と仮定して、4匹4万で引き上げを検討しています。この4匹に関しては、当会のわがままな部分がありますので、里親が決まるまでの継続飼養費請求は行わず、引き取り料として考えています。
ご検討ください。」
!
!!
聞いちゃったら放っておけないて…
てか、猫、母乳あげながら妊娠するってなんなんだよ…。
で、慌てて返信する。
「捕獲は待ってください。
私達の意見はこれで決まっています。
私は明日は忙しく、町内のみなさんと話し合う時間は取れません。
捕獲器をかけて、大人猫がかかったらどうしますか?
8月末までに医療費は払えないのです。
申し訳ありませんが、捕獲器を明日、設置することは控えてください。」
と、ほどなく「ボランティアさんにそう話す」と連絡があった。
すごくわかるよ。
そして、信頼していますボランティアさん。
ボランティアさんの気持ちと、私達町内の気持ち。
どっちも優先順位をつけれるものではないのだ。
うむ。辛い。