野良猫が捕獲機にかかった(0705-1)
近所の方とわいわいしつつ、通りがかった近所の人に
「今日、猫を捕獲します。お金、かかります。協力お願いします」と話してみる。
それぞれ、1万円ずつ持ち寄ってくれる。みんないい人だ。
深く聞かなくても「猫ね、猫」と猫を飼っている人も、飼っていない人も、長年糞尿の被害を受けている人も、被害を感じていない人もみんな心を寄せてくれる。
いったん、私が預かることになる。
動物病院に行ったらいくらかかるんだろう。
もっと、そういうことちゃんと調べてから動けばよかった!とぎりぎり歯ぎしりしても間に合わない。なんだか、どんどん進んでいく。
まあ、猫はどんどん増えるばかりだし、わからないけど、勢いだ!いってまえ!という見切り発車に後悔しつつも、お金をくれた人をメモする。
そんな中、どんどん人は集まり、すでにご近所さん7名。
ボランティア団体の方は2名、車でぶーんとやってきた。
並べられる捕獲機4台。
正直、こんなんで、猫がつかまるの?とびっくりする。
仕掛けは簡単。
ネズミ捕りのような機械に、猫のえさを奥に入れて、
「真ん中の踏み板を踏むと、入口のふたが閉まって、出られません」
これって、トムとジェリーでみたような、ねずみとり機みたいだな。
「エサは、夏ですから腐るかもしれないので、1日2回取り換えてください」
!
まじで!
4台×2回で、なに、あんた8個も餌セットしなくちゃいけないの?
めんどくせー(ひどい)。
と、そっと思っていると、
「すぐつかまりますよ。」とボランティアさん。
いやいやいや、
「子猫、たまに見るけど、めったに見ませんよ。夜にならないとねえ。」
「普段、どこにいるんだか、わからないしね」と懐疑的なわたしたち。
「猫、5匹いるんですよね。他にもいませんか?これで全部ですか?」
「いや、たまにふらふら見るけど。でも、飼い猫かもしれないし」
「そういえば、白に黒ぶちっているよね。」
「…うーん、まだいますね。猫。」
!
!!
「いや、でも、この5匹しか、見ないし」とへどもどしていると、
「たぶんね、だいたい3倍はいると思うから、15匹ぐらいじゃない?」
とボランティアさん同士で話している。
!15匹!
「とにかく、全部の猫をやる。おとなの猫は捕まえて手術&リリース。
子猫は里親を見つける。一匹残っても、メスがまたこどもを生んで増えていくので、意味がない。全部を一気にやる。」
ときっぱりいいながら、ボランティアさんは帰っていった。
かっこいいのう。
時間はお昼12時。
きっと捕まるのはいつも見かける夕方か夜だろう。
あと、静かにしなきゃと、いそいそみんなでおうちに戻る。
これは、えらいことになったぞ、解決したいから、つかまってほしいけど、つかまったら大変だな、明日、捕まるから、病院行って、で、だれが預かれんのよ…と、トーストをかじり始めると、ドアのベルが鳴った。
「Nさん、もう捕まったわよー」
!
!!
!!!
まだ、30分もかかってないのに!
走って見に行くと。
どん。
え、なに、1捕獲機に3匹?
『なになに、なに?ここ、だして?』
と動き回る子猫たち。いっぺんに3匹…あほなのか…食べ物見て突進したのか…?
いや、まじで、生き物じゃん!動いてるじゃん、まじでどうすんの、これ。
こんなん、見たことないし。
その横では、お母さん猫が「ぎゃー!ふー!」とお怒り中。
まわりにあと3台捕獲機はセットしてあるが、こんなの見ちゃったらきっとお母さん猫はかからないよね、あーどうしようどうしよう。
帰ったばかりのボランティアさんに電話する。
「すぐに、子猫の捕獲機に布をかけてください。そして、その場所から子猫を移動して、お母さんネコから離してください」と言われる。
ええ。めっちゃ怖いやん!噛みつかれたらどうすんのよ、と思いつつ40代でも、一番ここでは若い私。
私がやらねば誰がやる、とばかり、子猫の捕獲機を持ち上げ、ガレージに移動。
「あら、つかまったの?早いわね。」
「子猫だけよ、お母さん猫、とあと1匹子猫がつかまってないの、それも心配よね」
と集まったご近所さんと話していると、
「がちゃーん!」と捕獲機が閉まる音がする。
と、お母さん猫があっさり捕まっている。
まじか、おまえ何しとんねん…
暴れるお母さん猫に布をかける。静かになる。
これは、すごい発見だ。しらんかった。
暴れる猫に布をかけると静かになる。
なぜだ。
あと、一匹か、子猫一匹で残されてはこれは胸が痛いぞ、と思っていると、
「あれ?一匹かかっている?」と、ふと横を見れば、
?
と不思議そうに入っている長毛黒白子猫さん。
1時間もたたないうちに、5匹捕まる。
やった!これで、すべて、つかまった!おわった!
終わった、終わった!
だけど、この子猫預かるの、誰?誰が今夜から預かるのー?!
と思いつつ、申し訳ないがボランティアさんに再び来てもらい、次の行動を教えてもらうことになった。
正直、展開が早すぎて、心がついていかない。