ウィンク先輩、預かります
先日おうちに変えると、なにやら人影。
ご近所のネコの達人さんだ。
「ブログ読んだんだけど、うちでウィンクさん預かろうと思って。」
!
!!
このブログ、ご近所さんへのご報告もかねている。
「さわれない」「なれない」と繰り返し書くことで心配したようだ。申し訳ないやらありがたいやら。すみません…。
達人さんのお宅には2匹の先住猫がいる。完全室内飼。聞けば1匹はフレンドリー、1匹はセンシティブらしい。そのため、最初の預りの時に断わっていた方だ。それ以降ネコの砂や餌を寄付してくださったり、ボランティア団体を紹介してくれたり。ネコ経験値の高い方なのである。
ウィンク先輩を見てもらうと、「シャー」攻撃である。
しかし、全く動じず「そうなの、大丈夫よ、ね、だいじょうぶ。」と優しい声で繰り返すと、ウィンク先輩は不思議そうな顔で静かになった。
ネコ好きな人って、本当に小さな優しい声で静かに語りかける。
と、くるっと私に向き直り、「うん。いけると思う。だいじょうぶ」とエプロンから洗濯ネットをとりだした。
ためらう。
なんだ、この気持ちは。
「明日でもいいですか。」とお願いした。
夜ごはんをあげ、ウィンク先輩を眺める。
なんだ、このきもち。
ウィンク先輩が他のお宅にいけば、我が家は通常営業にもどる。
保護猫がいないだけだ。
母親の介護も気がねなくできる。
いや、7月から奮闘し、ここまでやって、1匹も馴れさせることができないの、だめでしょ。
いやいや、それは自分の都合。ウィンク先輩のことを考えたら達人宅に行く方が幸せでしょう。人馴れこそ、幸せへの道よ。保護猫だもの、と心のぐるぐるが止まらない。
と、タイミングよく、トライアルにでた保護猫たちの報告が入る。
「もう、抱っこできますよー」
「私の後をついて歩き回ってますー、先住猫ともなかよしです」
げ、
げげげのげである。
で、どうするよ…と寝られない。
翌朝、達人のお宅を訪ねて切り出す。
「ウィンク先輩、私が預かっていたいです。」
と、もごもご話す。うまく言葉にできない。
でも。
ここまできたから、ウィンク先輩を抱っこしたい。
ネコと心を交わしてみたい。
私を信用してほしい。いや、信用されそうな気がする。
やっと1対1になれたんだ。ウィンク先輩にはこれが必要な気がする。
いや。
わがままでもいい。
うちで預かることにする。
里親を探す気持ちは強くあるので、お見合い写真をばしばし捕りながら、なにやってるんだろ…と考える一日。
恋愛なら「重すぎる」と言われてふられるパターンだな。
■本日の宣言
いえ、だから、飼いませんてば。