ドンファン現る
子猫を捕獲しようと、えさを準備しているとき、
1匹の猫が実に堂々と近づいてくる。
げ、また見知らぬ猫がいやがる、とじっと見ていると、
近所の方が耳元で囁く。
「Nさん、あれがドンファンよ。」
?
「あれがね、オス猫でね。メス猫をおっかけまわしているっていうのよ」
!
げ!
「たぶんね、今回の出産の猫のすべてのお父さんじゃないのー。」
「ハーレム状態なのよね、あいつ。」
そういえば、今まで捕まった猫はすべてメス。
メス4匹捕獲したのだが、全部メス。(大事なことなので2回言いました)
と、気が付けば私の足元で、残ったえさをガツガツとむさぼる。
くそう。お前はまだ捕まっていないのか。
「この猫、1回捕獲機にかかったんだけど、なんか踏板踏まなくて、
エサだけ食べて逃げ切ったんだよ。」
…なんという強運の持ち主。
そうか。
お前がドンファンか。
ドンファンていえば、先月「紀州のドンファン」が亡くなった事件があったな。
この、東京都下のドンファン。
うーむ。怪死とはいかないまでも、いきなりのパイプカットは、猫業界で事件といえば事件なのかもしれん。
ドンファンにしてみれば、愛人が次々失踪&手術とは、あちらにとっても事件なのかと。
その後、猫好きさんと話し、ドンファンも自宅にエサを食べに来ていることが判明。
なんという、このふてぶてしい目つき
野良猫にしては、でっぷりとした体。
あれ、
もしかして飼い猫?
早速、リリースしたばかりのあごひげ改め、さくら姉さんといちゃいちゃしてやがる…
にくい…
絶対捕まえてやるからな、待ってろよドンファン!